悩みタイトル

40代になってから股関節に痛み、違和感が出てきた。
立ち上がる時や歩き初めの時に足の付け根が痛い。
スポーツをしているときにお尻の痛みや太ももの痛みがある。
膝が痛んだり、重く感じたりする。
あぐらや靴下の着脱、爪切りをすることが難しい。
歩く時、左右に身体が揺れる。
親兄弟・親戚に先天性股関節脱臼や股関節疾患の患者がいる。
過去に先天性股関節脱臼や股関節疾患に自分がなったことがある。

変形性股関節症に対する当院の考え

変形性股関節症は、退行性関節疾患の一つです。

本質的な病変は、関節軟骨の変性や摩擦によるものとされています。特に40代から50代の中年期の女性に多く見られます。

この症状には、明確な原因がない一次性と、疾患や病態による二次性の2つのタイプがあります。

一次性の変形性股関節症は、重量物の取り扱いや肥満、加齢などが原因とされています。一方で、二次性の変形性股関節症は、寛骨臼形成不全、ペルテス病、大腿骨頭壊死、外傷(脱臼や骨折)などが関与しています。

主な症状は、立ち上がりなどの初動時に痛みがあり、歩行中にも痛みを感じることがあります。

症状が進行すると、関節の変形が生じ、股関節の動きが制限され、可動域が狭くなります。その結果、靴下を履く際や和式のトイレのような動作が難しくなり、脚長差が生じることもあります。

(※寛骨臼形成不全症とは、股関節を形成する受け皿の形成が不良な状態を指します。)

変形性股関節症を放っておくとどうなるのか

変形性股関節症の主な症状としては、

・鼠径部などでの疼痛(動き始めや起床時に感じることがあります。)
・関節の可動域が制限される(伸展、外転、内旋が制限されることがあります。)
・関節軟骨の変形(屈曲、内転、外旋拘縮、脚長差が生じることがあります。)
・跛行(トレンデレンブルグ歩行など。)

が挙げられます。

変形性股関節症が進行すると、症状の重篤化により、関節軟骨を支える軟骨下骨が削れて、本来球状だった骨頭部が楕円形に変形し、歩行に障害が出てしまいます。
そのため、日常生活において「仕事をする」「買い物に行く」「ゴミ出しをする」といった社会的な活動が思うように行えなくなり、活動範囲が狭まってしまいます。
このような状況下では、外部からの刺激も減り、生活が制約されることが考えられます。

さらに、徐々にストレスが積み重なることで体重が増加したり、うつ症状が出やすくなることもあります。
高齢者の中には、家の外に出ることが少なくなると、認知症の症状が現れる可能性もあると言われています。

変形性股関節症の軽減方法

変形性股関節症の軽減策は、温熱療法と運動療法、薬物療法が基本となります。

・温熱療法
股関節の血行を促進し、筋肉をほぐす効果があり、痛みを和らげるのに役立ちます。慢性的な痛みに対して効果的であり、一般的な対策の一つです。
ただし、急性の強い痛みがある場合には、炎症を起こしている可能性もあるため注意が必要です。

・運動療法変形性股関節症の施術の基本です。股関節の筋肉の柔軟性を保つ効果や、関節の位置を調整して痛みを軽減する効果が期待されます。
ストレッチや筋肉トレーニングを取り入れることで、痛みの軽減が期待できます。

・薬物療法
急性の強い痛みに対して行われます。ただし、痛みの緩和を一時的に目指すものであり、施術の一環とは言えません。

変形性股関節症の軽減に効果的な当院の施術メニューは?

当院では、股関節痛の患者様に対して筋膜ストレッチを行っています。

筋膜とは、筋肉を包み込む薄い膜のことを指し、身体において非常に重要な役割を果たしています。その重要性から「第2の骨格」とも形容されています。
筋膜には筋肉の6~10倍もの痛みを感じるセンサーが存在し、日常生活の中で痛みを感じやすくなっています。

筋膜ストレッチは、薄い筋膜を効果的に伸ばすことを目指した施術です。
この施術により、自分では難しい部位やストレッチが難しい箇所を他動的に動かすことが可能です。これによって、自宅で行うストレッチよりも効果的に緊張を解きほぐすことができます。

その施術を受けるとどう楽になるのか

筋膜ストレッチを受けることで、痛みを感じやすい筋膜が緩むことがあり、痛みの原因となっている筋膜の緊張や筋肉の癒着を軽減する効果が期待されます。

通常の指圧や矯正の施術とは異なり、筋膜ストレッチは伸ばすことを中心に行われるため、筋肉の緊張も効果的にほぐれることが期待できます。
これにより、腰の前屈や反る動作、横に回す動作など、身体の柔軟性が向上し、股関節の可動域制限の軽減につながります。

さらに、運動パフォーマンスの向上にも寄与するため、運動不足による関節の硬さの軽減にもおすすめです。

軽減するために必要な施術頻度は?

筋肉の状態は、おおよそ3か月の周期で変化していくと言われています。
股関節の痛みを軽減するためには、少なくとも半年から9か月はかかると予想されますので、継続的な通院が必要となります。

症状の改善だけでなく、悪化を防ぐためにも定期的な施術が必要です。そのため、結果としては1年以上かかることが考えられます。

変形性股関節症の症状を軽減していきたいと考えている方には、ぜひ当院の施術を受けてみていただきたいと思います。

股関節の健康は日常の生活に大きな影響を与えます。
痛みや制限を軽減し、より快適な日々を送るために、じっくりと向き合っていくことが大切です。まずはお気軽にご相談ください。